「リフォームをしたい部分が複数あって、どこから手を付けたらよいかわからない」そんな悩みをお持ちなら、リフォームをする部分に優先順位を付けることがおすすめです。例えば、「トイレは絶対にリフォームをする。予算に余裕があったら壁紙を張り替える」など、必ずリフォームをしたい部分をピックアップしてみましょう。
では、どのように優先順位を付ければよいのでしょうか。この記事ではリフォームをするときの優先順位の決め方と優先度を決めるメリットをまとめました。一度にすべてをリフォームするのが難しいという方は、参考になるでしょう。
リフォームの優先順位の決め方
リフォームをどこから行えば良いか、優先順位は次の3つを基準にすると決めやすくなります。
1.外側からリフォームする
2.傷んでいる部分からリフォームする
3.水回りを優先してリフォームする
優先順位を決める流れとしては、まず、家の安全性に影響を及ぼす可能性がある場所を施工し、次に生活に支障が出る水回りを工事することがポイントです。
次から、上記3つを詳しく解説します。
外側からリフォームする
リフォームをするときには、内側よりも外側から行うことが基本です。なぜなら、外側からリフォームをすると余計なコストが発生しないで済むためです。
家を劣化させる原因となるのは、雨や風などの外部からの刺激が要因です。よって、屋根や外壁などは常に雨風にさらされており、傷みやすい箇所です。
ところが、屋根や外壁の損傷や劣化を放置してしまうと、雨漏りが発生したり木造部分が腐ってしまったりと、深刻な問題が生じてしまう可能性があります。そうなってしまうと、大規模な修繕が必要となり、コストもかさんでしまうでしょう。
目に付く家の内部を先にリフォームしたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、住まいを守るためにも、外壁や屋根などの外側のリフォームから検討するのがおすすめです。
傷んでいる部分からリフォームする
傷んでいる部分もリフォームの優先順位を高めた方が良いでしょう。
家は建ててから年数が経過すればするほど、屋根や外壁、柱、床下の土台部分などが劣化してしまいます。放置してしまうと、耐震性や耐風性が低下して、自然災害などが発生したときに大切な家が倒壊または破損してしまう恐れがあります。よって、劣化している部分を優先的にリフォームすることが大切です。
とはいっても、土台や柱などは外部から見えにくいため、劣化しているかどうか見極めが難しいでしょう。ご自宅の傷み具合を確認するには、中古住宅を対象とした住宅診断(ホームインスペクション)を利用するのがおすすめです。
住宅診断士(ホームインスペクター)と呼ばれる建物の専門家が、住宅の劣化状況、及び回収すべき箇所や時期、大まかな費用などをアドバイスしてくれます。傷みが進んだ部分を優先してリフォームすることで、より安心して長く住み続けられるでしょう。
水回りを優先してリフォームする
家の外側や劣化部分が見られないなら、次に優先すべきは水回りのリフォームです。なぜなら、トイレやお風呂、キッチンなどは、日常生活においてなくてはならない設備で、壊れて使えなくなってしまうと生活に支障が出るのではないでしょうか。特にトイレは使えなくなってしまうと最も困る設備です。
よって、水回りは壊れてしまう前に老朽化が気になりはじめたら、リフォームするのがおすすめです。
ちなみに、水回りはまとめてリフォームするとコストを抑えられる場合があります。水回りの設備は、どれも同じくらいの耐用年数であることが多いため、回数を分けてリフォームするよりもまとめて行ったほうが効率が良いことから、総合的なコストを抑えられるでしょう。
見栄えをよくするリフォームは優先順位を低めに
壁紙の汚れや床の傷などは、見栄えがよくないため気になるから優先してリフォームしたいとお考えの方は多いかもしれません。なかには、汚れなどは見られないけれど、部屋のイメージを変えたいので壁紙などを変更したいという方もいらっしゃることでしょう。
しかしこれらの見た目に関するリフォームは、優先順位を低く設定するのがおすすめです。見た目はよくないけれどもリフォームしなかったからといって、家の安全性を脅かしたり、生活に支障が出たりする部分ではないためです。
特に外壁や屋根、土台、柱などに問題がなく、水回りが劣化してなければ、優先してリフォームしても良いでしょう。
リフォームの優先順位を決めるメリット
リフォームの優先順位を決めておくと、次のようなメリットが得られます。計画的に施工でき、結果的に理想的なリフォームが可能になります。
予算オーバーを防げる
優先順位を決めておけば、予想以上に予算がかかってしまうことを防げます。
例えば、優先順位を付けずにリフォームをしてしまうと、さまざまな部分が気になり、「ついでにここもリフォームしよう」と、手を付ける場所が増えてしまうかもしれません。予算オーバーしてしまった…というケースは度々見られます。
あらかじめ優先順位を決めておけば、先にリフォームすべき場所が明確なので、リフォームする部分が増えずに済み予算がオーバーせずに済むでしょう。
リフォームの計画が立てやすい
予算が足りずに一部分のリフォームを諦めなくてはならないこともあるでしょう。優先順位が付けてあれば、スムーズに取捨選択でき、どの部分を優先してリフォームすべきか判断できます。
今回リフォームを諦めた部分は、次回は優先して行うなど、今後のリフォーム計画も立てやすくなります。
理想的なリフォームが実現しやすい
リフォーム業者に依頼するときに、リフォームをする優先順位を決めておくと具体的に相談でき、業者から適切なアドバイスを受けられるでしょう。その結果、より理想的なリフォームが可能となります。
まとめ
優先順位を付けてリフォームをすれば、計画的に効率よく施工できるだけでなく、家の安全性を高められ安心して住めるでしょう。
家をリフォームしたいとお考えの方は、まずは気になる部分をリストアップしてみるのもおすすめです。そうすることで、どこを優先してリフォームすべきかが見えてきます。
ご自身で優先順位を付けるのに判断に困るという方は、リフォーム業者に相談してみるのも手です。お客さまの希望を伺ったうえで、最適な優先順位を決定してくれるので、より効率の良いリフォーム計画が建てられるでしょう。