キッチンをリフォームしたにもかかわらず、「使いにくくなった」「イメージと違う」という結果になることは少なくありません。高額な施工費用を支払ったのに、失敗するとがっかりしますよね。
リフォーム業者も、食い違いが起きないようお客さまの希望をしっかりとヒアリングしますが、依頼主も失敗しないための対策を講じることが大切です。
この記事では、キッチンリフォームを依頼する際の手順や事前に確認すべきポイントを紹介します。
ぜひ参考にしていただき、満足のいくキッチンリフォームを実現しましょう。
成功へ導くキッチンリフォームの手順
キッチンリフォームを依頼する際は、業者に自分の希望や改善したい点を伝えることが大切です。希望が曖昧だと、業者も適切な提案やアドバイスができなくなります。
キッチンリフォームを検討するときは、「どのようなリフォームをしたいか」を明確にしておきましょう。
以下では、成功へ導くための手順を紹介します。
1.予算を決める
まずは「100万円以内」といった、大体の予算を決めておきましょう。キッチンのリフォームにかかる費用は、約50万から150万円が目安となっており、施工内容によって変わります。
予算を決めておかないと、あらゆる場所が気になってリフォームしたくなり、高額になる可能性があるため注意が必要です。
2.現在のキッチンへの不満を書き出す
「キッチンをリフォームしたい」というニーズの背景には、現在のキッチンに対する不満があります。まずは以下のように、不満点を思いつくままに書き出してみましょう。
- 家事動線が悪い
- コンロの口が足りない
- 作業場所が狭い
- 熱やにおいがこもりやすい
- 家族とのコミュニケーションがとりにくい
現状のキッチンに対する不満を把握できれば、どのようなリフォームが適切かが見えてきます。また、リフォーム業者に相談するときにもスムーズに話せるため、良い提案を受けやすくなります。
3.理想をイメージする
不満を洗い出すと、どのようなキッチンなら満足できるかが見えてくるでしょう。以下のように、理想的なキッチンをイメージしてみましょう。
- 家事動線の良いL字キッチンにしたい
- 食洗機を取り付けたい
- ガスコンロからIHに変更したい
- 調理中に家族の姿が見えるアイランドキッチンにしたい
- デザイン性の高いおしゃれなキッチンがほしい
WebサイトやSNSなどを活用し、理想のキッチンの画像を閲覧するとイメージしやすくなります。リフォーム会社や工務店の施工事例も、ビフォーアフター画像とともに費用、工事内容が記載されているため参考になるでしょう。
4.必要な設備のリストアップを行う
理想のキッチンを実現するために、必要だと感じる設備をリストアップします。
- 食洗機を導入したい
- 水やゴミが流れやすい立体構造のシンクにしたい
- スムーズに吐水できるタッチレス水栓がほしい
- オーブンをビルトインにしたい
近年では、キッチンをより便利にする設備が増えています。Webサイトで調べてみると驚くような設備が見つかるかもしれません。
5.優先順位を決める
最後は、リフォーム内容の優先順位を決めます。希望をすべて叶えるのに予算が足りれば問題ありませんが、実際の費用が予算を超えた場合は、予算を増やすか希望の条件を下げる必要があります。
希望条件を下げる際は「何をあきらめるべきか」「最低限必要なものは何か」を明確にすることで、キッチンリフォームの失敗は防げるでしょう。
キッチンリフォームを成功へ導くポイント
以下に紹介するのは、キッチンリフォームの失敗談からピックアップした重要なポイントです。忘れがちなものが多いため、リフォーム前に確認しておきましょう。
1.収納スペース
キッチンをリフォームしたあとに、収納スペースが不足しているという失敗は多くあります。収納が必要になる程度を、事前に把握しておけるようチェックしておきましょう。
2.キッチンカウンターの高さ
キッチンカウンターは自分の身長に合った高さでないと、使いにくくなります。使用する頻度の高い方の身長をもとに、カウンターの高さを選ぶことが大切です。
カウンターの高さは、「80センチ」「85センチ」「90センチ」の3つから選べます。
また、適切なカウンターの高さは次の計算式でも算出可能です。
- 身長÷2+5
例)身長158cmの場合:計算結果は84センチとなり、85センチのカウンターが適しています。
特に欧米ブランドのキッチンカウンターを導入する場合は、注意が必要です。欧米人は日本人に比べて平均身長が高いため、カウンターも高く設計されている傾向があります。
3.キッチン内の広さ
キッチンで1人で調理する場合は、キッチンから壁までの距離は90〜100センチあれば十分です。しかし、2人以上で調理する場合は、最低でも120センチのスペースが必要になります。120センチ以下では、窮さを感じやすくなるでしょう。
4.作業台の広さ
リフォーム後に作業スペースが狭くなってしまうと、不便さが増し、リフォームの意味がなくなります。現在の作業スペースを測り、新しく導入したいキッチンの作業スペースと比較して確認しましょう。
多くの方は現在のキッチンより広いシンクを選びがちですが、作業スペースの広さも忘れずに確認してください。
5.コンセントの位置と数
リフォーム後にコンセントの数が足りず、家電の置き場に困ることがあります。事前に必要なコンセント数を把握しておきましょう。
また、コンセントの位置も重要です。コードが短くて届かない場合は、延長コードを使うことも可能ですが、リフォームをするなら適切な位置にコンセントを設置することも検討すると良いでしょう。
まとめ
キッチンリフォームは、事前に理想や課題点を洗い出し、現状を確認しておけば失敗を防げます。リフォーム業者はお客さまの要望や状況をしっかりとヒアリングしますが、ご自身でも希望が明確になっていれば、業者にスムーズに伝わるでしょう。
キッチンリフォーム業者に相談する際には、ぜひ今回のポイントを参考にしてください。